札幌冬季アジア大会に出場する北朝鮮選手団が18日、札幌市の南区体育館でタイ、マレーシアの選手団とともに合同の入村式に臨んだ。北朝鮮の選手団は、中国と韓国が、南京大虐殺などを否定する書籍が置かれているとして反発したアパホテルに滞在している。
北朝鮮からは9人の選手や役員らが参加。国歌が流れる中、国旗の掲揚が行われ、選手らは神妙な面持ちだった。元フィギュアスケート選手で選手村村長の渡部絵美さんのあいさつの後、地元の小学生たちの手作りの千羽鶴を受け取っり、記念品を交換する際には笑顔を見せた。
渡部さんは「北朝鮮の選手は数が少ないため1人ずつ目を見て握手ができた。監督がショートトラックの選手と紹介してくれた時、見せてくれた笑顔は普通の笑顔でした。ただ、食事をしていても警備がつき行動が制限されている。自由にならず厳しいですが、彼らは札幌に来ることができて幸せ。選ばれた人たちですから」と語った。
選手団は日本メディアの問いに返答しなかったが、韓国メディアに滞在先について聞かれ「いい」、目標については「ベストを尽くす」と答えたという。
中国と韓国側は、アパホテルの書籍をめぐり、選手村をアパとは別のホテルにするように要求。このため、札幌市中央区のプリンスホテルになり、入村式もプリンスホテルで行われている。
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入村式の後、練習のためウエアをたたむ北朝鮮の選手団ら=18日、札幌市南区(杉浦美香撮影)
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入村式で、記念品を交換し、写真のポーズをとる北朝鮮の選手団ら=18日、札幌市南区(杉浦美香撮影)
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入村式で、会場に入場する北朝鮮の選手団ら=18日、札幌市南区(杉浦美香撮影)