【社会】採風ドアから侵入相次ぐ 京都で相次ぐ窃盗被害

ドアを閉めたまま、スライドガラスを開閉して換気できる「採風ドア」から民家に忍び込む窃盗被害が京都府内で相次いでいる。
府警が昨年確認した被害は34件(未遂を除く)で、忍び込み事件全体の2割超を占めた。
スライド部分が無施錠だったケースが大半で、府警は「外出や就寝時にはスライド部分も必ず施錠して」と呼び掛けている。

「やられた」。
昨年9月。城陽市の会社員男性(40)は、自宅1階から財布やバッグ内の現金約30万円が盗まれたことに気付いた。
就寝前、勝手口の採風ドア本体は施錠していた。
しかし、スライド部分は鍵を掛けず、換気のため開けっ放しにしていた可能性があるという。
「ドア本体を施錠すれば安全だと思い込んでいた」と悔やむ。

府警によると、男性宅から現金を盗んだとされる男(21)=窃盗容疑で逮捕=は、採風ドアの網戸をライターで破り、無施錠だったスライドガラスを開け、隙間から手を入れてドア本体を解錠していたという。
住人が就寝中に民家に忍び込む窃盗事件は昨年、府内で145件発生した。
勝手口が侵入経路となるケースは49件あり、このうち約7割が採風ドアを標的にした事件だった。
府警は滋賀県三重県でも同様の被害を確認し、被害総額は約660万円に上るという。

日本サッシ協会(東京都)によると、採風ドアは「上げ下げ内蔵勝手口ドア」とも呼ばれ、ドア本体と換気用スライドガラスや網戸、格子部分にそれぞれ鍵がある。
割れにくいガラスを採用するなど防犯性能が高い製品もあるが、同協会は「施錠状態が不完全であれば、防犯性能が高くても危険だ。
被害に遭わないためにも、戸締まりは万全にしてほしい」と注意を促している。

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