【企業】ラーメン「一風堂」が上場で直面する成長の壁

博多ラーメン「一風堂」を運営する力の源(ちからのもと)ホールディングスが3月21日にマザーズに上場する。
上場に伴い、80万株を新規発行、創業者で会長の河原成美氏が保有する20万株を売り出す。

1株当たりの想定価格540円で計算すると時価総額は約60億円になる。
新株発行により調達する4億円超の資金は、海外出店費用や店舗のシステム投資に充てる。

力の源は主力業態「一風堂」を直営中心に、全国主要都市で126店舗を展開。
ほかにもラーメンダイニング「五行」、フードコート業態「RAMEN EXPRESS」といったブランドもある。
直近2016年3月期決算は売上高208億円(前期比16.9%増)、営業利益5.0億円(同284.2%増)だ。

■官民ファンドも出資

ラーメン主体の外食チェーンとしては「日高屋」を運営するハイデイ日高(売上高367億円、営業利益43億円、時価総額693億円)に遠く及ばず、
北陸中心に「8番らーめん」を展開するハチバン(売上高76億円、営業利益5.2億円、102億円)にほぼ近い規模となっている。

同社はレストランバーのマスターだった河原氏が1985年、福岡市中央区大名に「博多 一風堂」1号店を出店したことにさかのぼる。

翌1986年に力の源カンパニーを立ち上げ、1994年には新横浜ラーメン博物館内に出店、関東進出。
河原氏がテレビ東京の「TVチャンピオン」の「ラーメン職人選手権」を3連覇したこともあり、知名度が高まった。

2008年に米・ニューヨークへ進出したのを皮切りに、シンガポール、中国、フランス、イギリスなど海外12カ国63店舗で展開している。
2014年には官民ファンドのクールジャパン機構を割当先とする第三者割当増資で約7億円を調達、最大13億円の融資枠を設定している。

不安が残る業績面

同社の業績は好調のようにも見える。だが、公表された目論見書には連結決算については2015年3月期と、2016年3月期という2期しか記されていない。

有価証券報告書には通常、5期分の主要な経営指標等の推移が掲載されるが、過去2011年12月期~2013年12月期は単体決算が、
2014年3月期については3カ月の変則決算が掲載されているだけで、業績の比較が難しい。収益性にも不安が残る。記載されている経常利益は単体から連結を含んでもほぼ横ばいだ。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170219-00159226-toyo-bus_all
東洋経済オンライン 2/19(日) 6:00配信

https://tabelog.ssl.k-img.com/restaurant/images/Rvw/28904/640x640_rect_28904611.jpg
http://www.ippudo.com/wp/wp-content/themes/ippudo-theme/images/menu/photo_kasane.jpg

http://www.ippudo.com/