【北朝鮮】北の女暗殺者は性工作員!特殊訓練と秘密工作…日本にも大物が潜入 韓国紙「サイバー空間でもハニートラップ利用」[2/18]

 北朝鮮金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男キム・ジョンナム)氏が毒殺された事件で、マレーシア警察は16日、北朝鮮工作員とみられる2人目の女を逮捕した。過去にも暗殺やテロなどの凶行に及んだ北の女工作員たちは、過酷な訓練を受け、命じられるまま、殺しやハニートラップなどの工作を仕掛けるという。

 韓国紙の東亜日報は、逮捕された2人目の女は韓国の旅券を所持し、事情聴取に英語で答えていると報じた。

 一方、15日に逮捕された女は犯行当日、「LOL」というロゴの入ったTシャツにミニスカートをはいた姿がクアラルンプール国際空港の監視カメラに写っており、「ドアン・ティ・フオン」名義のベトナム旅券を所持していた。

 共同通信によると、女が滞在していたホテルの従業員の話では、長かった髪は事件直後の13日には肩くらいまでに短くなっていたという。警察の捜査を撹乱(かくらん)しようとした狙いがあるとみられ、受付の男性は「今思えば変装のためだったのではないか」と話したという。

 警察はほかに4人の男が犯行を手助けしたとみられ、行方を追っている。2人の女は一時、「死亡した可能性がある」という情報も流れていた。

 北朝鮮女工作員といえば、30年前に起きた大韓航空機爆破事件の実行犯、金賢姫(キム・ヒョンヒ)元工作員(55)が有名だ。大韓機を爆破した後、アンプルの入ったタバコをかみ、服毒自殺を図ったが、一命を取り留めた。

 韓国に移送された金元工作員は死刑判決を受けたが、特別赦免された。その後、記した著書『いま、女として』(文芸春秋)には、工作員になるために受けた訓練の様子が詳細に描かれている。

 射撃や、男性を制圧することを目的にした撃術訓練、10キロの背嚢(はいのう)を背負った山岳行軍、地図で指定場所を探し、穴を掘ってその中に3日間隠れる訓練もあったという。

 同書では、工作員養成組織の担当課長の言葉も記されている。「スパイ戦に女を使う理由を知っているか? (中略)必要なときには身体もあたえるのだ。そんな覚悟なしには工作員などつとまらない」。つまり、ハニートラップを強要しているわけだ。

 金元工作員は1980年代に活動していたが、それ以前の女工作員もすさまじい。『金正日秘録』(李相哲著、産経新聞出版)では、北朝鮮工作員の中で「英雄」として知られる女工作員が、金正日キム・ジョンイル)総書記に抜擢(ばってき)されたことを取り上げている。そこでは「韓国潜入時に、老女に見せかけるため、自分の歯を全部抜いてしまった」というエピソードが紹介されている。

 日本に潜入していた大物工作員の女もいる。2000年に死去したとされる李善実(リ・ソンシル)政治局員候補だ。韓国で野党政治家や学生運動家らに接触して地下組織づくりを進めたことで知られ、朝鮮労働党の序列19位で最高人民会議代議員も務めた。

 最新のテクノロジーを利用した工作も行われているようだ。韓国紙、朝鮮日報(日本語版)は15日、「北朝鮮はこのところ、サイバー空間でも『ハニートラップ』を利用している」と報じた。

 韓国の情報機関、国家情報院が明らかにしたとし、「架空組織に勤める美しい女性職員を装ってフェイスブックにアカウントを開設した後、そこを利用して韓国国内の各種情報を探るという方法を用いている」と紹介している。

 「まさか…」とは思いたいが、北朝鮮のことだ。いまも日本にあの手この手で工作を行っているかもしれない。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20170217/frn1702171530005-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20170217/frn1702171530005-n2.htm

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暗殺指令を受けた工作員に殺害されたとみられる正男氏
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大韓航空機爆破事件で逮捕、移送される金賢姫容疑者=1987年(共同)
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/images/20170217/frn1702171530005-p3.jpg
金正男氏の死亡状況