【サッカー】「アントラーズにリベンジを」。遠藤航が感じる手応え 明日富士ゼロックススーパー杯 日テレにて全国生中継

■監督が発した初めての言葉「結果にこだわる」

 昨シーズン僕たちレッズは、「負け」でシーズンを終えてしまいました。屈辱を味わわされた相手が、チャンピオンシップ決勝で戦った鹿島アントラーズ。そして、2017シーズン、最初のタイトルを争う試合が、富士ゼロックス・スーパーカップで戦う鹿島アントラーズになります。
 「結果にこだわって」借りを返すことで、サポーターのみなさんにキャンプの成果を披露し、2017シーズンも安心して応援をしてもらえるようなサッカーを見せたいと思っています。

「結果にこだわる」
 これは僕だけでなく、チームに共通した思いです。
 キャンプ中のミーティングで、ミシャ監督が、
「内容ももちろんそうだけれど、結果を求める。ACLのタイトルとリーグ戦のタイトルをとる」
 という話をされました。僕は去年しか知らないのですが、はっきりとそういうことを言われたのは初めてのことでしたし、実際、キャンプの段階からみんなの前でこういう話をしたのは初のことだったそうです。

 もちろんチームは毎シーズン、「結果」への思いを強く持っています。でも、これまでその「結果」が出てこなかった。

 ミシャ監督の言葉には「やり方を変えていくよ」というメッセージがあるような気がしています。いつも選手のことを考え、気持ちよくプレーができる環境を作ろうとしてくれる監督ですが、これからは「勝つためならば、ときにプレッシャーをかけるよ」、と。

 キャンプ中もそんな姿勢が垣間見られるシーンがいくつかありました。

 絶対的な選手でもコンディションが良くなければ使わない、と選手に発破をかけて、試合でも大胆なメンバー選考をする。選手にとっては、いい意味でのプレッシャーになり、それがチーム全体にピリッとしたいい雰囲気をもたらしています。こういう中で日々、練習ができていれば、自然と個々の自覚も生まれ、チャンピオンシップのような大事な試合でもプレッシャーに負けることはないだろう、と思えます。

「今年は動けている」と話す選手が多いのは、その一つの成果ではないでしょうか。


■新加入選手がもたらす「危機感」

 また、新加入選手の存在はとても大きなプラスをもたらしています。
 たくさんのオプションを作れていることが一つの理由なのですが、もう一つ、選手間に危機感が生まれていることも見逃せません。

 前回、絶対的な存在である阿部さんや陽介くんのスタメンを脅かすような存在が生まれれば、自分がそのひとつのピースになれればと書きましたが、新加入選手はまさにそんな存在になりつつあると思います。
 (長澤)和輝くんは、海外でプレーしていたこともあって、ボールの受け方がすごくうまく、何より好不調の波がない安定した選手だなあと勉強になるし、(矢島)慎也は「陽介くんのポジションで勝負したい」と口にしています。

彼らのような選手がたくさん出てきていて、昨シーズンずっと出続けた選手でも、「ちょっとコンディションが落ちたら、試合に出られないぞ」と思うような、チームになっていると感じるのです。

 かくいう僕も、昨シーズンからのライバルである那須大亮さんの存在に大いに刺激を受け、危機感を持っています。キャンプ中、フィジカル系のトレーニングでも一番を取ってやろうと取り組んでいた僕ですが、那須さんの壁だけは高かった……。
 那須さんを見ていると本当に勉強になります。これだけのパワーを維持して、コンディションをあげていけるのは、日々のトレーニングに対し、年齢を重ねているからこそしっかり取り組もうという意志があるからだと学ばせてもらいました。スタメンを争うライバルであり、本当によきお手本となる選手です。一回り年齢が違うのに……。
 余談ですが、キャンプ中、たまたま那須さんと一回り年齢が違うという話になったんですけど、那須さんはとてもショックを受けていました。「えー、一回り? 本当はタメだろ?」って(笑)。

 みんないいコンディションでキャンプを終えることができました。

「結果にこだわる」シーズン。

 戦いはチームの中から始まっていたからこそ、それがあるのではないかと思います。富士ゼロックス・スーパーカップから連戦が続きますが、成果を見せつけたいと思います。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170217-00004677-besttimes-spo&p=2