【拉致問題】「日本先頭に北朝鮮へ圧力」 拉致被害者奪還へ東京都内で緊急集会[2/18]

 北朝鮮金正男氏が殺害された事件を受け「特定失踪者問題調査会」が17日、東京都内で緊急セミナーを開き、混迷する情勢の中、日本人拉致被害者を即時奪還する方策を議論した。

 荒木和博代表は暗殺や弾道ミサイル発射について、金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が「自らの正統性を証明できず恐怖にかられた結果」と分析。日本が先頭に立ち、混乱する北朝鮮に揺さぶりをかけるべきだとした。

 元防衛政務次官西村真悟氏は日本へ不法入国した正男氏が平成13年に拘束された事件に触れ「拉致被害者全員と交換する交渉もせず国外に出し痛恨の極みだった。自衛隊による被害者救出など今こそ具体策を検討すべきだ」と主張した。

 拉致被害者や特定失踪者の家族も登壇。増元るみ子さん(63)=拉致当時(24)=の弟、照明さん(61)は「日本政府には被害者救出へ『あらゆる方策』を実行する真剣さが必要だ」と訴えた。

http://www.sankei.com/world/news/170217/wor1702170066-n1.html


金正男氏殺害】曽我ひとみさん「拉致問題に悪影響ないこと祈る」

 北朝鮮金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(ジョンナム)氏(45)がマレーシアで殺害された事件について、北朝鮮による拉致被害者曽我ひとみさん(57)=新潟県佐渡市=は17日、「個人的なことなので何ともいえないが、拉致問題に悪い影響がないことを祈るだけだ」と語った。同県庁で記者団に答えた。

 平成10年に行方不明となった同県長岡市の特定失踪者、中村三奈子さん(37)=失踪当時(18)の母、クニ(73)さんも「今回の出来事が本当に正しい情報であれば、とても耐えられない。そういうところに拉致被害者がいるということで、家族の皆さんは苦しい思いだろうし、一刻も早く助け出してほしい」と話した。

 曽我さんは昭和53年、新潟県真野町(現佐渡市)から母親のミヨシさん(85)=拉致当時(46)=とともに北朝鮮に連れ去られ、平成14年10月に帰国した。ミヨシさんの安否は分かっていない。

 この日、曽我さんは拉致被害者の救出活動に取り組む4つの団体とともに県庁を訪れ、政府に働きかけるなど拉致問題の早期解決に向けた取り組みの強化を米山隆一知事に要望した。

http://www.sankei.com/world/news/170217/wor1702170035-n1.html

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新潟県米山隆一知事(左から2人目)に要望書を手渡し、拉致問題をアピールする曽我ひとみさん(左端)ら=17日、県庁
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新潟県米山隆一知事(手前)に拉致問題に関する取り組み強化を要望する曽我ひとみさん(左端)ら=17日、県庁