【国際】北朝鮮旅券の男逮捕=正男氏暗殺、主犯格の可能性―数カ月前から準備・マレーシア紙[02/18]

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170218-00000014-jij-asia
時事通信 2/18(土) 5:44配信

 【クアラルンプール時事】北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がマレーシアで暗殺された事件で、マレーシア警察当局は17日夜、北朝鮮の旅券を持つ男(47)をクアラルンプール市内で新たに逮捕した。

 警察は男の身元などを特定するとともに、暗殺を主導した主犯格の可能性があるとみて捜査を進めている。マレーシアの中国語紙が一斉に伝えた。

 警察は、実行犯として逮捕した女2人と、4人の男が事件に関与したとみて行方を追ってきており、残る3人の身柄確保を急ぐ。暗殺事件で逮捕者は4人目。

 中国報(電子版)によると、男は以前からマレーシアにたびたび入国していた。星洲日報(同)によれば、警察当局は17日、事件に関与したとみられる4人の男を特定、全国の警察に指名手配し、写真を配布した。同紙は4人の写真を掲載した。

 一方、中国報は、工作員とみられる「謎の男」が、勧誘活動を約3カ月前から行い、暗殺の準備を進めていたと報じた。

 ベトナム旅券を持った女、ドアン・ティ・フォン容疑者(28)は約3カ月前、マレーシアでこの男と知り合った。男は女の信頼を得ようと、彼女の故郷であるベトナムや韓国に一緒に出掛けた。その後、男4人と女を引き合わせた。男とインドネシア人の女、シティ・アイシャ容疑者(25)は1カ月ほど前に知り合った。

 容疑者同士が知り合いになったのは最近で、男が「いたずら動画」の撮影に参加してほしいと依頼した時だという。アイシャ容疑者は参加費として100ドル(約1万1200円)をもらったとされる。

 女2人は13日、クアラルンプール国際空港にいた金正男氏を急襲、死に至らせた。ただ中国報によれば、2人は特務工作員ではなく、金正男氏の暗殺を画策した組織に雇われ、「殺人に利用された」とみられる。