【サッカー】新潟Lに唐橋万結 女子高生なでしこリーガー誕生

 女子高生なでしこリーガーが誕生した。サッカーの新潟レディースは16日、下部組織の新潟レディースU-18に所属するMF唐橋万結(新潟中央高2年)が、今季から昇格することを発表した。高校に在学しながら女子トップチームに所属するのは、クラブではMF川村優理(27=開志学園出)以来。下部組織在籍中に「飛び級」での登録はクラブ初になる。昨年のU-17女子日本代表に名を連ね、同W杯準優勝を経験したボランチ。将来のなでしこジャパン入りを目指して始動する。

 唐橋は、なでしこリーガーになる喜びを謙虚に表現した。「今までいろいろな指導者の方々に教えてもらいました。その感謝を忘れずに頑張ります」。そう話すと自然と笑顔になった。11日から14日まで新潟レディースの沖縄キャンプに参加した。16日から21日まで学年末試験があるため、15日に一時帰郷。次に練習に参加するのは試験終了後で、そのときは正式な新潟レディースの一員だ。

 昨年3月に、新潟レディースに下部組織登録された。同U-18に所属しながら、なでしこリーグの試合にも出場できるもの。高校の授業が終わると新潟レディースで練習し、帰宅後は日付をまたいで勉強する毎日。その生活パターンは、今後も変わらない。

ただ、これからは同U-18の試合には出られない。そのため、なでしこリーグでベンチ入りできないと、公式戦の出場機会はなくなる。「厳しさは、もちろん感じている」。同年代での試合出場よりも、高いレベルで実力を磨くことを選んだ。喜び以上に強い覚悟がある。

 ボール奪取と、そこからの展開を得意とするボランチ。昨年はU-17女子日本代表として同W杯(ヨルダン)に出場。準優勝を経験した。「技術では日本の方が上。そこに体力をつければ世界でも勝てる」と刺激を受けた。将来の「なでしこジャパンに入る」という意欲も、湧いてきた。

 憧れの存在はMF上尾野辺めぐみ(30)。同じボランチとして尊敬するのはMF川村。ともにチームの先輩で、なでしこジャパン常連の2人を目標にすることに、向上心が見え隠れする。「今季は試合に出られるようになりたい」。夢の実現のため、まずは1歩目をしっかりと踏み出す。【斎藤慎一郎

 ◆唐橋万結(からはし・まゆ)1999年(平11)8月4日生まれ、新潟市出身。サッカーは4歳で始め、小針小1年でアルビレックス新潟のサッカースクールに通う。小学生時代は小針レオレオサッカー少年団に所属。小針中では新潟レディースU-15に在籍し、新潟中央高に進学と同時に新潟レディースU-18に昇格。15年にU-16日本代表に選ばれ、U-16アジア女子選手権(中国)に出場。16年はU-17女子日本代表としてU-17女子W杯(ヨルダン)に出場し、準優勝。ポジションはMF。164センチ、54キロ。背番号25。

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