【テレビ】古き良き時代の“最後のアナウンサー”テレ朝・大下容子アナ

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、テレ朝・大下アナの実力を徹底検証。

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「宮嶋さんが定年で退社したから、2年前から、大下さんが最年長なんですよ」とテレビ朝日の番組関係者から言われて本当に驚いた。

 宮嶋さんとは、スポーツに強い女性アナウンサーとして在京局でもトップクラスだった宮嶋泰子アナウンサーのこと。大下さんとは、平日昼間は『ワイド!スクランブル』、土曜日は『SmaSTATION!!』でMCを務めている大下容子アナウンサーである。

 大下アナの同期は、現在、視聴率が絶好調な『グッド!モーニング』のMC、坪井直樹アナと、同番組でスポーツコーナーを担当し、フィギュアスケートの実況などにも定評がある角澤照治アナ、そして、あの丸川珠代氏。

同局の同期ということで言えば、古館伊知郎、渡辺宜嗣佐々木正洋、南美希子、件の宮嶋泰子さんらキャラの強いアナウンサーが9人も居た「花の77年組」には敵わないが、大下アナら「93年組」も実に華やか。丸川大臣含め、全員が働き盛りの現役だ。

 なかでも大下容子アナは、週の内、6日も生放送でメインを張っている、在京キー局の女性アナウンサーの中で、もっとも売れっ子と言っていい。

 そのアナウンス能力の確かさと人柄の良さは、スタッフはもちろん、視聴者にも大人気。

 昨年、SMAPにまつわるさまざまな報道がされたときには、大下アナは、局アナという立場をわきまえながらも、かなりの回数、コメントをした。

 特に、2002年から15年も『SmaSTATION!!』で共演してきた香取慎吾が、まるで“戦犯”であるかのようにスポーツ紙や週刊誌に報道された際、大下アナはキッパリと否定にまわった。それは、長年もっとも近くで香取を見てきた大下アナだからこその説得力があり、多くのファンがTwitterなどで感謝の想いを呟いていたものだ。

 SMAPファンが『世界に一つだけの花』を再び購買する“花摘み運動”を始め、一致団結して、さまざまな活動をしていた際も、「SMAPとファンの皆さんは合わせ鏡のよう。素敵な方たちには、素敵なファンの方たちがついていらっしゃる」と、短いながらも愛情たっぷりなコメントをし、またファンを喜ばせたものだ。

 が、基本的には、局アナであるという立場をもっともわきまえているアナウンサーと言っていい。それは、かつてのパートナーだった大和田獏に対しても、現在の橋本大二郎氏に対しても同じ。途中、同局の寺崎貴司アナがその席に座っていたときも同様だった。

 男性司会者をたて、コーナーを仕切るアナウンサーを盛り立て、コメンテーターの話を聞くときには、必ず、その人の顔をしっかり見ながら静かに頷いている大下アナ。

>>2以降に続きます

2017.02.18 07:00
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