【サッカー】「寮に電話がかかってきて…」日本高校選抜GK廣末陸、前日合流でピシャリ完封

[2.18 NEXT GENERATION MATCH U-18Jリーグ選抜0-4日本高校選抜 日産]

 緊急招集で67分間を無失点に抑えた。日本高校選抜のGK廣末陸(青森山田高→FC東京)は先発し、後半32分までプレー。前半8分、1対1のピンチでMF平川怜(FC東京U-18)のシュートを体を張ってブロックすると、その後も積極的な飛び出しでピンチの芽を摘むなど、ゴールを許さなかった。

 青森山田の恩師でもある黒田剛監督から追加招集の連絡を受けたのは前日17日の午後3時ごろだった。「(FC東京の)寮に黒田さんから電話がかかってきて、GMや強化部の人と話をして」チームを離脱し、神奈川県内で合宿中の日本高校選抜に合流した。

「一回も練習はしていないけど、ホテルでも馴染みやすい環境をつくってくれて、チームが温かく迎えてくれた。今日も違和感なくコーチングができた。舞台は違うけど、やることは変わらないし、平常心でできた」

 安定感のあるセービングの一方、持ち味であるフィードは自重し、セーフティーにつなぐシーンが目立った。「ビルドアップはチームの共通理解があってのもの。僕が前に出したくても引いてきていたり、僕のキックの特徴もチームメイトは分からない。そこはすり合わせが必要」と、“急造チーム”を踏まえての冷静な判断だった。

 中学時代はFC東京U-15深川でプレーし、今季からはJリーガーとなった。とはいえ、まだ青森山田に在学中の高校生。U-18Jリーグ選抜を相手にして「Jクラブの下部組織に負けたくない気持ちはある」とモチベーションを高めていた。

「大きなくくりとして、Jリーグはテクニック、高体連は球際とメンタルが優れている。気持ちで負けたくないと思ったし、球際ではうちが全部勝っていたと思う」。そう胸を張ると、対Jクラブの対抗意識については「今日で終わりかな」と茶目っ気たっぷりに笑った。

 日本高校選抜は今後、3月に静岡ヤングサッカーフェスティバル、4月には欧州遠征を行い、デュッセルドルフ国際ユースサッカー大会に出場するが、廣末は「これからクラブと話し合って」参加の可否を決めることになっている。

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