【韓国】平昌の困ったタクシー難民事情 記者が体験した雪中行軍[2/19]

 【韓国・平昌17日発】プレ五輪が開催中の韓国・平昌で、高額なタクシーに国内外から批判の声が上がっている。

 スキーやスノーボード競技が行われる平昌は山岳地帯に位置しており、移動の足としてタクシーは欠かせない。とはいえ、場所を決めて配車してもらうと、メーターは最初から1万ウオン(約1000円)に設定され、すぐに料金が上がり始める。日本に比べ、物価の安い韓国の初乗りは通常3000ウオン(約300円)だけに、高過ぎる印象だ。

 16日まで開催されたジャンプ競技ではメディアバスが運行されなかった。そのため、多くの報道陣が歩いて移動。ただ、最寄りのホテルから会場までは片道30分ほどで、行きも帰りも雪山を越えなければならなかった。

 深夜に仕事を終えた一部の報道陣は疲れ切った体にムチ打ち、雪中行軍さながらに前進。移動を少しでも短縮する唯一の手段はヒッチハイクだが、車の通行はめったにない。平昌の満月を頼りに、寒風吹きつける山道を体を縮こませながら歩く姿は現地で同情を誘い、大会終盤には自ら車を止めてホテルまで送ってくれる親切な地元民も出現。彼らは日本メディアの間で「神様」と呼ばれるほどだった。

 ホテル側も平昌のイメージ悪化を避けるべく、タクシーを呼ぶ際には注意を喚起している。ホテルの専用車が空いている場合は、適正料金で会場まで輸送するなど代替手段を取るところもあった。領収書は出ないものの、重宝されたのは言うまでもない。関連施設の建設遅れはソチ五輪ほどではないだけに、早急な改善が求められる。

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平昌ではジャンプ台に行くのもひと苦労…